地方物理学徒の日記

地方大物理学徒の日記です.勉強の進捗状況やゼミなどの感想を,気が向いたときにまとめます.

大学での勉強/ゼミとの出会い

 大学では講義が分かりにくい場合が多く,内容は非常に難しくなる.だから,勉強は自分でしなければならず,本を読み,式を追って分からなくなったら戻ってを辛抱強く繰り返すものである.このことが,過保護といってもよいほど学校や塾に指導されてきた新大学生にとって,一番のギャップであるように思うが,幸運なことに私は高校生のころからこのような意識はあった.というのも東進衛星予備校で苑田先生のハイレベル物理を真剣に受講し,大学の勉強というものに少し触れることができたからだ.

 

 私は地方大学に進学することになった.ある程度難関の大学ですら,4年間の大学生活を遊んですごすことが多いということを聞いていたので,勉強できる環境でないことは覚悟していた.しかし,私の大学入試制度は特殊で,偏差値が非常に低い大学でありながら異常なほどに二次配点がたかく,旧帝落ちで学習意欲が高い人がもしかしたらいるのではないかという淡い期待は抱いていたのも事実だ.

 

 私のこの考えは良い形で裏切られることになった.入学して数日でTwitterで先輩から理学部を案内してあげようというお誘いを受けた.私はSNSで知り合った人と実際会うのにためらいはあったが,チャンスであると判断し案内してもらうことにした.この出会いが私の大学生活の中で重要であったことには間違いないだろう.ここで出会った先輩方には非常によくしていただき,線形代数入門(斎藤正彦著)のゼミに参加させていただくことになった.

 これが私がゼミという勉強方法を知るきっかけとなった出会いであった.ゼミでは一冊の本を少人数のグループで読み,順番に担当を決め,講義形式で発表する.この予習は大変なものであるが,人に伝えるほど読みこむことで深く理解できる.また,発表することで理解不足に気づけたり,多くを学べるのは発表者だけでなく,聞き手もわからないところや論理の飛躍があれば積極的に発言することで,一人ではなかなか到達できない理解に至ることができる.

 

 また,物理数学序論の授業の担当教員の先生が授業でゼミを勧めてくださり,同学科の数名がそれに非常に興味を示したことから,自分でもゼミをつくることを決意した.各ゼミの詳細はまた別の記事で.

 

 現在聴講も含めると4つのゼミに参加している.ゼミ大好き人間となってしまったのである.そして先日,先輩方との相談の元,自主ゼミサークルを発足させた.ゆっくり,しかし一歩ずつ確実にゼミの文化をつくっていきたい.