地方物理学徒の日記

地方大物理学徒の日記です.勉強の進捗状況やゼミなどの感想を,気が向いたときにまとめます.

初めて生やしたゼミ

 大学に入り,先輩と出会い,ゼミを知り,一年生で力学のゼミをやろうと決意した.やるなら早いほうがいい.いくら私がくるくるパーだからといって何も考えずそう思ったわけではない.

 第一の理由は,同期の物理に対するモチベーションの維持である.

 物理学科には物理をやりたくて入学したはずである(そうとは限らない大学であることはヒミツ).ならば,入学した当初ならモチベーションは非常に高いはずである.しかしなぜドロップアウトする人が多くなるのか.最初の壁は,物理学科に入ったのに物理の授業がほとんどないことだと考えた.どうしても数学を知らないことには物理をできないのでカリキュラム上,仕方ないことであるが,やりたいことができないのは苦痛だろう.自分でやればいいのだが高校まで,プロに丁寧に丁寧に教わってきた私たちにとって大学の本をいきなり自分で読むのは少しハードルが高いだろう.さらに,数学をやるといっても,授業を行う先生が授業のプロでないのである.このギャップにやられるのは非常にもったいない.

 第二に,同期に議論できる人が欲しかったからである.ゼミという勉強法をせっかく知ったのに同学科にゼミをできる人がいないのはさみしい.そもそも,私が浪人ではなく,地方大に行くことを選択したのは,もしかすると同じ学科にとてもできる人が1人や2人いるかもしれないという期待からである.ゼミをやることで見つかるかもしれない.

 

 この二点を目標に学科のLINEグループで声をかけ10名ほどから連絡があった.これは予想以上に多い.ゼミの教科書は基幹講座物理学の力学に決めた.これは基礎的な内容と発展的な例がわけられていたので,この基礎部分をやることで大学物理にふれ,ゼミのやり方を練習できると考えたからである.

 

 物理のモチベーションを保つこと,ゼミのやり方を練習すること,この二点を目標にゼミをはじめ二か月がたった.班の分け方,メンバーが次々と抜けるなど苦労もあったが,今は3人×2班と先輩を交え,活動は続いている.私の班はみんなとても理解がよく想像以上にハイペースで進んでいるのでこれが終わり次第,各々が興味のある本のゼミを開いてくれれば理想である.

 

 とりあえず,まず私がすべきことはこのゼミを責任をもって終わらせることである.